認定における指摘項目のトラブルシューティング
スキルは、Alexaスキルストアに認定を申請し、認定プロセスに合格して初めて公開されます。
このページでは、認定のフィードバックにおける一般的な指摘項目の詳細と、問題の解決方法について説明します。
問題:スキル説明が不完全である
概要
スキル説明は、スキルのコア機能に関連した情報を提供しているか。
合格基準
- スキル説明は完全であり、不完全な文章がない。
- スキル説明には、スキルでサポートされているすべての機能が正確に記述されている。
- スキル説明のすべてのワンショットフレーズに、ウェイクワードと正しい呼び出し名が含まれている。
よくある指摘シナリオ
問題 | 問題の概要 | 問題の例 | 修正の例 |
---|---|---|---|
スキル説明に十分な情報がない。 |
簡単な説明にはスキルを使用するための十分な情報が含まれているが、詳細な説明にはスキルを使用するために必要なすべての情報が含まれていない。 |
簡単な説明: このスキルは、宇宙についての豆知識をランダムで一つ提供します。 |
詳細な説明にスキルの使用方法について詳細な情報を入力する。簡単な説明に、スキルの概要についての短い文章を入力する。 |
スキル説明が実際の機能と異なる機能を説明している。 |
スキル説明に、実際には存在しない機能についての説明が記載されている。 |
スキル説明: このスキルは、1800年代から1900年代の歴史についてのクイズを出題します。 |
音声でスキルをテストして、すべての詳細が正しいことを確認する。 |
スキル説明にタイプミス・誤用が含まれている。 |
スキル説明でスキルのことを「アプリ」と誤って表記している。 |
スキル説明: アプリを使用するには、「アレクサ、十二星座占いを開いて」と言ってください。 |
タイプミスを修正する必要がある。この例では「アプリ」の表記を「スキル」に修正が必要。 |
問題:サンプル発話にエラーが含まれている
概要
定義されたサンプル発話をスキル内でリクエストした際に、それぞれのインテントは関連性のある、理解ができる、エラーがない応答であるか。
合格基準
- すべてのインテントが、リクエストに関連性がある応答を返す。
- すべての応答内容が理解可能であり、適切である。
よくある指摘シナリオ
問題 | 問題の概要 | 問題の例 | 修正の例 |
---|---|---|---|
スキルがエラーを返す。 |
ユーザーがスキルのアクションを承認または拒否する発話をした際に、スキルがエラーを返す。 |
ユーザー: 「アレクサ、十二星座占いを開いて」 |
スキルがインテントを正しく処理していることを確認する。スキルを実行し、さまざまなシナリオやサンプル発話をテストすることが必要となる。 |
スキルが関連性のない応答を返す。 |
スキルでユーザーが選択肢Aを選択するが、スキルはユーザーが選択肢Bをリクエストしたかのように応答する。 |
ユーザー: 「アレクサ、物語リーダーを開いて」 |
スキルの応答を聞いて、ユーザーの各リクエストと一致することを確認する。 |
スキルの応答に発音できない特殊文字が含まれている。 |
カードゲームスキルに、♣や♥などのカードに関連したクラブやハートの記号が含まれている。 |
ユーザー: 「アレクサ、ランダムカードを開いて」 |
スキルは特殊文字や記号を発音できないため、読み上げ可能な日本語で置き換える。 |
問題:スキルセッションが自動的に終了しない
概要
ユーザーが要求されたタスクを完了した後、スキルセッションは閉じるか。 ユーザーに対してセッションが開いているか閉じているか明確であるか。
合格基準
- 要求されたタスクが完了した後、スキルのセッションが閉じる。ユーザーに対して発話の促しがない。
- セッションが開いたままで、常に発話を聞き取っている場合(たとえば、会話スキルやアドベンチャースキルなど)は、スキルはセッションが開いていることを明確にしている。
- ユーザーの発話を促し、入力を待機している状態を明確にしてから、スキルのセッションが開く。
よくある指摘シナリオ
問題 | 問題の概要 | 問題の例 | 修正の例 |
---|---|---|---|
エラーの後にスキルセッションが開いたままになる。 |
「すみません、わかりませんでした」などのカスタムエラーが起こった後、ユーザーに追加の発話を促すことなくセッションが開いたままになる。 |
ユーザー: 「アレクサ、宇宙情報を開いて」 |
エラー後にセッションを開いたままにする場合は、ユーザーが次に何を発話するべきかわかるように明確な再プロンプトを含める。 |
ウェルカムプロンプトの後にスキルセッションが開いたままになる。 |
ウェルカムプロンプトでスキルの短い概要を提供した後、ユーザーに発話を促すことなくセッションが開いたままになる。 |
ユーザー: 「アレクサ、十二星座占いを開いて」 |
スキルがウェルカムプロンプトでスキルの短い概要を提供した後、質問や複数の選択肢を含めユーザーへ続きの発話を促す。 |
リクエストを完了した後にスキルセッションが開いたままになる。 |
スキルがウェルカムプロンプトでタスクを完了したにもかかわらず、応答後にセッションが開く。 |
ユーザー: 「アレクサ、宇宙情報を開いて」 |
単発でタスクが完了する豆知識スキルなどではウェルカムプロンプトの後にセッションが閉じることを確認する。デバイスのライトは発話を聞き取っていることを示す青いライトが付いていない状態になる。 |
問題:最初のサンプルフレーズに無効なキーワードが含まれている
概要
最初のサンプルフレーズには、ウェイクワードとスキルの呼び出し名が含まれているか。
合格基準
- 最初のサンプルフレーズは、ウェイクワード(「アレクサ」、「アマゾン」、「コンピューター」、「エコー」のいずれか)から始まる。
- 最初のサンプルフレーズには呼び出し名が含まれており、サンプルフレーズを発話した際にスキルが起動する。
よくある指摘シナリオ
問題 | 問題の概要 | 問題の例 | 修正の例 |
---|---|---|---|
ウェイクワードが含まれていない。 |
最初のサンプルフレーズの始めにウェイクワードが含まれていない。音声で起動されるデバイスはウェイクワードを必要とする。 |
「宇宙情報を開いて」 |
フレーズの先頭にウェイクワードを追加する。 |
最初のサンプルフレーズに誤った呼び出し名が使用されている。 |
サンプルフレーズに含まれている呼び出し名が実際の呼び出し名と異なる。 |
サンプルフレーズ内の呼び出し名: 「アレクサ、十三星座占いを開いて」 |
サンプルフレーズに含まれる呼び出し名が開発者コンソールのビルド>呼び出し名ページに登録されていることを確認する。 |
最初のサンプルフレーズに呼び出し名がない。 |
最初のサンプルフレーズに、サンプルフレーズに含まれている呼び出し名がない。 |
「アレクサ、品川区の郵便番号を検索して」 |
ウェイクワードの後に呼び出し名を含める。ユーザーのリクエストに呼び出し名が含まれていない場合、スキルではなくAlexaサービスへ転送されるため、スキルの起動には呼び出し名が必要。 |
問題:状況に応じた読み上げ応答またはオーディオ再生応答に関する問題
概要
すべてのサンプルフレーズ(スキル説明に記載されたものも含む)は、状況に応じた読み上げ応答またはオーディオ再生応答をエラーなく提供しているか。
合格基準
スキルが適切な読み上げまたはオーディオ再生をエラーなく提供する。
よくある指摘シナリオ
問題 | 問題の概要 | 問題の例 | 修正の例 |
---|---|---|---|
スキルが起動しない。 |
一部の呼び出し名と起動フレーズの組み合わせがうまく機能しない。 |
サンプルフレーズ: アレクサ、 |
サンプルフレーズがスキルに届くことを確認する。呼び出し名と起動フレーズの相性には良し悪しがあるため、 |
スキル応答がスキル説明の記載と一致しない。 |
実際のスキルの応答が意図したリクエスト、またはスキル説明の記載と異なる。 |
サンプルフレーズ: 「動物の鳴き声を出して」 |
サンプルフレーズのリクエストに対して意図した応答であり、スキル説明の記載と一致していることを確認する。 |
スキルの応答にエラーが含まれている。 |
ユーザーのリクエストは目的のスキルに届いているが、エラーが返される。 |
サンプルフレーズ: 「アレクサ、アコースティックギターでGマイナーコードを弾いて」 |
すべてのサンプルフレーズに対してエラーなく応答することを確認する。 |
問題:サンプルフレーズが正しくモデル化されない
概要
すべてのサンプルフレーズは、対話モデルのサンプル発話と正確に一致しているか。
合格基準
- サンプルフレーズのすべての部分が、サンプル発話と完全に一致する。これには、ウェイクワード、呼び出し名、関連した起動フレーズは含まれない。
- サンプルフレーズに使用されているスロット値はスロット値の範囲に含まれている。
よくある指摘シナリオ
問題 | 問題の概要 | 問題の例 | 修正の例 |
---|---|---|---|
音声プロンプトがサンプル発話と一致しない。 |
音声プロンプトで提供されているフレーズがサンプル発話の定義と完全一致しない。 |
問題の音声プロンプトの例: 始めるには、「音楽を再生」と言ってください |
フレーズは、サンプル発話で正確に定義されている必要があり、類似のものでは不十分。 |
サンプルフレーズが定義されていない。 |
サンプルフレーズまたはスキル説明内のフレーズがサンプル発話に定義されていない。 |
サンプルフレーズ: 「アレクサ、アニマルサウンドで牛の音を再生して」 |
モーダル応答やワンショットフレーズが正確にインテントスキーマに定義されていることを確認する。 |
スロット値が正しくない。 |
スロット値の1つが欠落している。 |
問題の音声プロンプトの例: 「朝、昼、夜から1つ選択してください。」 |
音声で提示されたすべての選択肢はスロット値として定義されている必要がある。例は以下のとおり。 |
問題:サンプル発話の量が少ない
概要
ユーザーがリクエストする際に発話すると思われる、一般的な言い回しが不足していないか。
合格基準
ユーザーのリクエストがスキルに届くよう、インテントに幅広く十分な数のサンプル発話が定義されている。
よくある指摘シナリオ
問題 | 問題の概要 | 問題の例 | 修正の例 |
---|---|---|---|
「はい」または「いいえ」の発話が認識されない。 |
「はい」および「いいえ」がサンプル発話に定義されていない。 |
プロンプトの例: 「続けますか?」 |
「はい」および「いいえ」が確実にインテントに含まれていることを確認する。また、ユーザーが発話されると想定される「続けます」や「続けません」などの発話を含めることを推奨。 |
回答方法によって正しく機能しない。 |
インテントに単位が含まれていない。 |
プロンプトの例: 「5メートル足す20センチの長さは?」 |
ユーザーは、数字だけでなく特定の単位(インチ、フィート、ヤード)を含めて応答することがある。 |
自由回答式の質問の発話が認識されない。 |
複数の機能があるスキルにおいて、各リクエストに対応するための多様なサンプル発話が不足している。ユーザーは同じリクエストを少し異なった方法で発話する可能性がある。 |
問題プロンプトの例: 「何をしますか?」 |
スキルのインテントスキーマが、ユーザーによる自由回答式の質問として考えられる発話を網羅していることを確認する。 |
問題:サポートされていない起動リクエストと起動フレーズ
概要
起動リクエストを含むすべてのサンプルフレーズは、サポートされている起動フレーズリクエストを使用しているか。
合格基準
起動およびワンショットのリクエストのすべてのサンプルフレーズで、サポートされている起動フレーズを使用している。
よくある指摘シナリオ
問題 | 問題の概要 | 問題の例 | 修正の例 |
---|---|---|---|
スキルで誤った呼び出し名が使用されている。 |
呼び出し名にタイプミス・誤用が含まれている。 |
実際の呼び出し名: 十二星座占い |
「アレクサ、十二星座占いを開いて」 |
スキルで誤った起動フレーズが使用されている。 |
Alexaでサポートされていない起動フレーズが使用されている。 |
サンプルフレーズ: アレクサ、 |
アレクサ、 |
ウェイクワードが使用されていない。 |
呼び出し名と起動フレーズは正しいが、ウェイクワードが最初に含まれていない。 |
サンプルフレーズ: |
アレクサ、 |
問題:Amazon以外のインテントでサンプル発話が重複している
概要
サンプル発話は、すべてのインテント間で一意となっているか。
合格基準
対話モデルは、複数のインテントで重複しているサンプル発話がない。
よくある指摘シナリオ
問題 | 問題の概要 | 問題の例 | 修正の例 |
---|---|---|---|
標準ビルトインインテントを使用した際に失敗する。 |
拡張されたビルトインインテントの発話は既にほかのビルトインインテントで定義されており、2つのインテントが競合している。 |
サンプル発話: |
「とめて」は |
カスタムインテントを使用した際に失敗する。 |
2つ以上のカスタムインテントに同じサンプル発話が定義されている。 |
サンプル発話:
|
いずれかのインテントをより適切なサンプル発話に変更するか、重複している一方のサンプル発話を削除する。 |
スロット値を使用した際に失敗する。 |
カスタムスロット値とインテントに同じサンプル発話が含まれている。 |
サンプル発話:
|
重複しているインテントの一方を削除する。 |
問題:サンプル発話とスロット値にサポートされていない値が含まれている
概要
サンプル発話とスロット値は、スキルでサポートしている各言語に対して正しい言語を使用しているか。
合格基準
スキルのサンプル発話とスロット値は、サポートされている各言語に対して正しい言語で記述されている。
よくある指摘シナリオ
問題 | 問題の概要 | 問題の例 | 修正の例 |
---|---|---|---|
アクロニムやイニシャリズムを使用した際に失敗する。 |
アクロニム: 複数の単語で構成される言葉の頭文字を繋げて、1つの単語として発音するもの。 |
誤ったアクロニムの例:n a s a |
正しいアクロニムの例: nasa |
特殊文字を使用した際に失敗する。 |
サポートされていない特殊文字を使用している。 |
例:→、#、+ |
「次」「番号」「ハッシュタグ」「足す」など、特殊文字を発音できる言葉に変更する。 |
違う言語を使用した際に失敗する。 |
選択されていないロケールの言語が使用されている。 |
スキルは日本語(ja_JP)で使用できるが、インテントが日本語で表記されていない。 |
同じスキルで複数のロケールを設定している場合、正しい言語を使用しており、言語ごとに適切なサポートが提供されていることを確認する。適切な言語に翻訳がされていない限り、ロケールの追加はしないこと。 |
問題:申請時にテストアカウントが提供されない
概要
スキルの認定を申請するときは、ログイン情報など、スキルをテストするための有効な指示を認定チームに提供する必要がある。
合格基準
有効なテストアカウントとテスト手順を認定チームに提供する。
よくある指摘シナリオ
問題 | 問題の例 | 修正の例 |
---|---|---|
認定申請にログイン認証情報がない。 |
有効な認証情報がないため、認定チームがスキルのアカウントリンクをテストできない。 |
有効なアカウントリンク認証情報(例:ユーザー名とパスワード)を認定申請と共に提供する。 |
問題:スマートホームデバイスの検出に関する問題
概要
スキルの認定を申請するときは、テストアカウントに関連付けられている検出可能なデバイスがあることを確認する。
合格基準
スキルがスマートホームスキルAPIまたはビデオスキルAPIをサポートしている場合、デバイスの検出中に少なくとも1つの検出可能なデバイスがある。
問題 | 問題の概要 | 問題の例 | 修正の例 |
---|---|---|---|
テスト中にデバイスが検出されない。 |
スキルの認定を申請するときは、認定が完了するまで検出されたデバイスがアカウントに残るようにする。 |
認定チームが、スマートホームスキルの機能をテストおよび検証するデバイスを検出できない。 |
認定を申請したアカウントに、少なくとも1つの検出可能なデバイスを追加する。 |
問題:スキルキーワードに無効なキーワードが含まれている
概要
スキルの説明とスキルのプロンプトに、テストスキルであることを示すキーワードを含めることはできない。
合格基準
スキルの説明と応答に、スキルがトライアル、サンプル、テストであるという言及がない。
問題 | 問題の概要 | 問題の例 | 修正の例 |
---|---|---|---|
無効なキーワードが使用されているため、スキルが認定されない。 |
スキルの説明またはプロンプトで、スキルがトライアル、サンプル、またはテストスキルであることが言及されている。 |
スキルの説明の例: このスキルはテスト用です。日本の鉄道に関する知識をチェックできます! スキルを起動するとクイズが始まります。 プロンプトの例: |
スキルがトライアル、サンプル、テストであることを示すキーワードをすべて削除する。 スキルがトライアル、サンプル、テストであることを示すプロンプトのキーワードをすべて削除する。 |
問題: フラッシュブリーフィングスキルに有効なコンテンツが含まれていない
概要
スキルの認定を申請する場合、フラッシュブリーフィングスキルに有効なコンテンツが含まれている必要がある。
合格基準
フラッシュブリーフィングのコンテンツが7日以内のものである。この日付は、フラッシュブリーフィングのupdateDate
値またはpubDate
値から取得される。
コンテンツが7日を超えている場合、Alexaはコンテンツを処理せず、読み上げることもない。フラッシュブリーフィングスキルの認定を申請するときは、コンテンツが有効であることを確認する。
問題 | 問題の例 | 修正の例 |
---|---|---|
フラッシュブリーフィングスキルには、過去7日以内のコンテンツが含まれている必要がある。 |
ユーザー: 「アレクサ、今日のニュースは?」 |
ユーザー: 「アレクサ、今日のニュースは?」 |
最終更新日: 2022 年 07 月 28 日