Dash Replenishmentサービス
AmazonのDash Replenishmentサービス(DRS)は、例えばプリンターからインクを再注文する場合のように、消耗品の残量が低下したときにコネクテッドデバイスから物理的な商品をAmazonに再注文できるサービスです。
Amazon Dash Replenishmentを使用することで、デバイスのメーカーはAmazonの認定システムと決済システム、カスタマーサービス、フルフィルメントネットワークを活用するとともに、Amazonの低価格や広範な品揃え、信頼できる配送をユーザーに提供することができます。
はじめに
DRS対応デバイスを既に作成している場合は、このチュートリアルの別のセクションに読み進めることができます。今回初めてお読みいただく場合は、次の始める前にを読んで、DRSとの連携に必要なすべての要素を理解してください。
I:DRSの実装
始める前に
このチュートリアルでは、DRSセルフサービスポータルの操作に慣れ、新しいDRS接続デバイスを作成してLogin with Amazonと連携させ、ユーザーが消耗品を選択できるようにします。さらに、DRS APIと対話して自動フルフィルメントを管理し、ユーザーが消耗品を使い切る前に商品を再注文します。このセクションには、コネクテッドデバイスをDRSと連携させてAmazon APIのエンドポイントと通信するための方法を理解するのに役立つ重要な情報が含まれています。
DRSの大まかな流れ
DRSに接続されたデバイスがAmazon DRSのエンドポイントと通信し、Login with Amazonを使用してすべてのリクエストを認定するには、コンパニオンアプリまたはWebエクスペリエンスが必要です。
- まず、ユーザーがAmazonアカウントを使用して、自動補充をする商品を選択します。
- アプリまたはWebサイトが、DRSエンドポイントに接続するための許可コードを受け取ります。
- クラウドはこの許可コードを使用して、DRSエンドポイントに使用量のデータを定期的に送信します。
- 消耗品の残量が少なくなったら、DRSエンドポイントにアクセスして新しい注文を行うことができます。
- DRSクラウドはデバイスのメーカーと定期的に通信し、注文のステータスに関する最新情報を提供します。ユーザーが注文品を受け取ると、Amazonからデバイスのメーカーに、ユーザーの在庫を更新するよう通知が送信されます。
注文またはデバイスのライフルサイクルに対する重要な変更(登録解除など)があった場合は、AmazonからデバイスのメーカーにSNSを使用して通知が送信されます。Amazon DRSエンドポイントとの通信は、サーバーからサービス呼び出しのベースURLを使用して、GET、POST、DELETEリクエストによって行われます。
DRSセルフサービスポータル
DRSセルフサービスポータルは、DRS接続デバイスの作成と管理に用いられます。デバイスウィザードによってDRSプロセスの準備を行い、デバイスモデルの生成とASIN リストの設定を行うことで、デバイスのDRSへのインテグレーションとテストを可能にします。
マーケットプレイス
Amazon Dash Replenishmentは、Amazon.com、Amazon.co.uk、Amazon.de、Amazon.co.jp の各マーケットプレイスで買い物をするユーザーが利用できます。
DRSセルフサービスポータルで新しいデバイスを作成すると、コンソールによってAmazon.comマーケットプレイスが自動的に作成されます。ユーザーがAmazon.co.uk,Amazon.deまたはAmazon.co.jpでDRSを利用できるようにしたいと考えている開発者の方は、DRSセルフサービスデバイスウィザードでこれらの追加のマーケットプレイスも有効にできます。
Amazon Dash Replenishmentでは、注文先としてエンドユーザーが選んだマーケットプレイスに関係なく、すべてのDRSサービス呼び出しについて1つのAPIエンドポイントを使用します。対象デバイスが各国のマーケットプレイスにプロビジョニングされたら、amazon.co.ukとamazon.de、amazon.co.jpのユーザーアカウントでテストを開始できます。
APIエンドポイント
DRSは、すべてのエンドポイントの基準となる2つのベースURLをサポートしています。さらに、LwAアクセストークンのリクエストは3つめのURLに対して行います。
APIリクエストの認定
DRSにアクセスするために、対象デバイスではDRS APIへのアクセス権を付与するLogin with Amazonアクセストークンを取得する必要があります。ユーザーが補充する消耗品を選択してDRSフローを完了すると、アクセス権の取得に使用できるトークンが対象デバイスに送信されます。
DRSで使用するアクセストークンは、次の2つの方法で取得できます。
- マイクロサイトまたはハイブリッドアプリ向けのLWA Web APIを使用する方法
- iOSおよびAndroidアプリ向けのLWAモバイルSDKを使用する方法
これらの方法で返されるauthorizationCode
を使用して下に示すLWAエンドポイントにアクセスし、アクセストークンを受け取ります。
LwAの呼び出し
ユーザー向けページのためにサービス呼び出しとWeb関連の呼び出しの両方を検証する際に役立つアクセストークンをリクエストまたは更新するには、次のURLを使用します。
https://api.amazon.com/auth/O2/token
サービス呼び出し
サービスに関連したすべてのAPI呼び出し(注文品の補充、デバイスのスロットステータスの報告など)には、次のベースURLを使用する必要があります。
https://dash-replenishment-service-na.amazon.com
APIのバージョニング
Amazonでは、ユーザーに直接影響を及ぼさずにAPIの機能を段階的に更新するためにバージョニングを使用しています。サービスのAPI呼び出しごとに、ヘッダーx-amzn-type-version
およびx-amzn-accept-type
を渡す必要があります。
x-amzn-type-version
– 送信されるリクエストのバージョンを制御できます。x-amzn-accept-type
– 受信するレスポンスのバージョンを制御できます。
サポートされるバージョンは、DRSエンドポイントごとに指定されます。詳細については、APIエンドポイントの概要の説明を参照してください。
バージョンと下位互換性
エンドポイントで複数のバージョンが利用できる場合、各バージョンの構文がタブに表示されます。推奨されるエンドポイントの構文は最新バージョンですが、必要に応じて以前のバージョンを使うこともできます。DRSでは常に下位互換性が確保され、以前のバージョンがサポートされます。
ユーザー向けページ
ユーザーは、Amazonアカウントから自動補充の設定を変更できます。モバイルアプリまたはWebサイトから対象デバイスをDRSと連携させる際に、対象デバイスのブラウザーウィンドウにこのページを組み込むこともできます。 ユーザー向けのページおよびインタラクション(設定ページ、ティザーページなど)には、次のURLを使用できます。
https://drs-web.amazon.com
詳細については、デバイスの管理と設定のページを参照してください。
テストと認定
DRSセルフサービスポータルに追加した各デバイスは、DRS認定チームによって認定されます。認定後に、ユーザーはDRSの機能を利用できるようになります。認定プロセスに合格すると、対象デバイスは星評価の平均に基づいて、「Amazon認定」Dash Replenishmentバッジの使用資格を与えられます。このバッジはAmazonの詳細ページに直接追加され、ユーザーにDRSに認定されていることを訴求し、検索にかかりやすくなります。
テスト
DRSセルフサービスポータルで新しいデバイスまたはマーケットプレイスを追加したら、エンドユーザーと同じように実装をテストできます。自動補充の設定をセットアップし、サービス呼び出しを実行してテスト注文を行うことができます。この注文に関しては、Amazonアカウントへの請求は行われません。
認定
必要な認定前作業のステップを実行し、提供されているテストケースを使用してQAチームとともにコンパニオンアプリまたはサイトの認定を完了したら、DRSセルフサービスポータルの [Certify Marketplace] ボタンをクリックして公式な認定プロセスを開始できます。
次のステップ
I:DRSの実装
Last updated: Aug 07, 2018