手順2: アプリのターゲットを指定する
このページでは、[アプリのターゲットを指定する] 画面について説明します。この画面には、 [サポート対象デバイス]、[配信地域]、[対象ユーザー]、[コンテンツレーティング]、[User data privacy](ユーザーデータのプライバシー)の4つのセクションがあります。
サポート対象デバイス
アプリファイルをアップロードすると、[サポート対象デバイス] セクションにサポート対象デバイスの数が表示されます。マニフェストの属性によってバイナリがサポートするデバイスを決定する方法については、デバイスフィルタリングと互換性を参照してください。
このセクションの内容
サポート対象デバイスの編集
アプリファイルがサポートする特定のデバイスを管理するには、[サポート対象デバイスを編集] をクリックします。特定のパラメーターに基づいてルールを作成して、サポート対象デバイスを決定することもできます。ルールベースの方法の詳細については、ルールの作成と管理を参照してください。
[サポート対象デバイスを編集] をクリックすると、[サポート対象デバイス] オーバーレイが開きます。選択できないデバイスはサポート対象外です。サポート対象外となるデバイスは、マニフェストの属性と、[配信地域] セクションで公開先に指定した国によって決まります。
デバイスがサポート対象外となっている場合、その理由を確認するには、次の画像のように、ヘルプアイコンにマウスを合わせます。
サポート対象デバイスは次の4つのカテゴリーに分類されます。
- Amazon Fireタブレット: アプリでサポートされるFireタブレットを示します。Fireタブレットの詳細については、Fireタブレットのデバイス仕様:概要を参照してください。
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Amazon Fire TV: アプリでサポートされるFire TVを示します。Fire TVデバイスの名前と仕様については、Fire TVのデバイス仕様を参照してください。
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Amazon Automotive: アプリでサポートされるAmazon Automotiveを示します。
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Androidモバイルデバイス(ウェブアプリでは選択不可): Android用AmazonアプリストアアプリからのアプリのインストールをサポートしているAndroidモバイルデバイスを示します。AmazonアプリストアはAndroid 7.0以降を搭載するAndroidモバイルデバイスをサポートしています。
Androidモバイルデバイスのカテゴリーには、[その他すべてのAndroidデバイスを選択する] オプションがあります。この設定によって、今後互換性を持つデバイスも含めて、記載されていないほかのすべてのAndroidデバイスにアプリを配信できます。デバイスへの需要に基づいて、定期的に新しいデバイスが追加されます。Amazonアプリストアは、マニフェストフィルタリングを通じて、デバイスの互換性を自動的に判断します。
その他すべてのAndroidデバイスを選択しない場合、Androidモバイルデバイスに対する互換性対応が、拒否リストを使用した方針から許可リストを使用した方針に変わります。これらのデバイスではデフォルトでアプリの互換性がなくなるため、アプリでサポートするサードパーティのデバイスを手動で選択することが必要になります。
必要に応じて、互換性に関する既知の問題があるデバイスのサポートを手動で削除できます。カテゴリーを切り替えるには、オーバーレイ上部のタブをクリックします。
アプリのデバイスサポートに関する詳細については、以下を参照してください。
ルールの作成と管理
アプリのサポート対象デバイスを指定するもう1つの方法は、ルールを使用することです。ルールは、CPUアーキテクチャ、デバイスタイプ、デバイスのRAM容量などのデバイス仕様に基づいてフィルタリングを適用します。Amazonアプリストアでは、アプリのマニフェストファイルに設定されている要件に加えて、ルールベースのデバイスフィルタリングを適用します。
大量のメモリリソースを必要とするゲームアプリを申請するシナリオを考えてみましょう。最適なパフォーマンスを提供できないデバイスにアプリをインストールできないようにするには、1GB以上のRAMを搭載したデバイスをターゲットにするルールを設定できます。
ルールを設定する場合は、次の点に注意してください。
- 設定したルールは、アプリのマニフェストファイルで指定されるデバイスの互換性に加えて適用されます。
- ルールベースのフィルタリングは、Amazonアプリストアカタログに追加された新しいデバイスのうち、フィルタリング条件を満たすものに適用されます。
- ルールを設定すると、[サポート対象デバイスを編集] を選択したときに使用できるデバイスにも影響します。作成したルールによってデバイスの互換性がなくなると、そのデバイスを選択できなくなります。
デバイスフィルタリングルールを設定するには、次の手順に従います。
- 開発者コンソールの [アプリ一覧] 画面からアプリを選択します。
- 必要に応じて、アプリの次期バージョンを作成し、アプリファイルをアップロードします。次に、[アプリのターゲットを指定] 画面に移動します。
- [サポート対象デバイス] セクションで、[ルールを管理] をクリックして、次の画像に示すように、関連するバイナリのルールを設定します。
- [ルールを追加] をクリックします。ルールは、変数、演算子、値で構成されます。使用可能なドロップダウンを使用してルールを作成します。
- 最初のドロップダウンから変数を選択します。
- 2番目のドロップダウンから演算子を選択します。
- 3番目のドロップダウンから値を選択します。
次の表は、使用可能な変数とそれに関連する演算子と値を示しています。
ルールを管理するための変数 変数 関連する演算子 関連する値 RAM 次の値以上 1GB、1.5GB、2GB デバイスタイプ 次の値を除外 Fireタブレット、Fire TV、Androidモバイルデバイス、Amazon Automotive CPUアーキテクチャ 次の値を除外 32ビット、64ビット - 別のルールを追加するには、[別のルールを追加] をクリックします。
- ルールを追加し終えたら、[保存] をクリックします。
- [サポート対象デバイスを編集] をクリックしてデバイスのリストを確認し、サポート対象デバイスが意図したとおりに設定されていることを確認します。デバイスのリストを変更する必要がある場合は、[ルールを管理] 画面に戻り、必要な更新を行います。
64ビットアプリのみをサポートするデバイス
一部のデバイスでは、32ビットアプリ(現在Amazonアプリストアで公開されている32ビットアプリも含む)のサポートが終了しています。これらのデバイスで32ビットアプリをダウンロードしようとすると、アプリがシステム要件に対応していないことを警告する通知が表示されます。
こうしたデバイスでアプリを利用できるようにするには、アプリに64ビット(arm64-v8a)のサポートを追加して、Amazon開発者コンソールでアップデートを申請します。アプリをビルドする際、32ビット(armeabi-v7a)のサポートは削除しないでください。削除すると、現在のAmazonデバイスの選択に影響が生じる可能性があります。
複数のバイナリのデバイスサポート
Androidアプリを申請する際に複数のバイナリファイルがある場合は、各バイナリでサポートするデバイスを選択する必要があります。最初のバイナリをアップロードすると、開発者コンソールでマニフェストに基づいてデバイスが自動的にフィルタリングされます。追加のバイナリをアップロードする場合は、サポートするデバイスを手動で選択する必要があります。
アプリがAmazonアプリストアで公開されると、デバイスごとに1つのAPKが関連付けられます。アプリの申請時に複数のバイナリファイルを追加する場合、追加するバイナリでサポートするデバイスは最初のバイナリから削除する必要があります。この選択プロセスの手順とスクリーンショットを以下に示します。
複数のバイナリファイルのサポートを設定する方法は次のとおりです。
[サポート対象デバイスを編集] をクリックし、ほかのバイナリファイルでターゲットにする予定のデバイスサポートを削除します。
たとえば、Fire TV対応アプリ用に「APK1」と「APK2」という2つのAPKがあるとします。APK1では、Fire TV(第3世代)を除くFire TVデバイスをすべてターゲットにします。これを行うには、APK1の [サポート対象デバイスを編集] をクリックします。表示される [サポート対象デバイス] オーバーレイで、[Fire TV (Gen 3)] の横にあるチェックボックスをオフにします。これにより、Fire TV(第3世代)をAPK2のターゲットに指定できるようになります。最初のAPKからデバイスサポートを削除しないと、2番目のAPKで同じデバイスをターゲットにすることはできません。
次のバイナリで [サポート対象デバイスを編集] をクリックします。同じアプリで2つのバイナリファイルを同じデバイスにインストールすることはできないため、最初のバイナリでサポートされているデバイスは選択できません。これらのデバイスのヘルプアイコンにカーソルを合わせると、「現在のバージョンで別のアプリファイルのサポート対象に指定されています」というメッセージが表示されます。「サポート対象に指定されている」とは、アプリで該当デバイスのサポートが選択済みであるという意味です。2番目のバイナリファイルでは、最初のバイナリで選択されていないデバイスを選択できます。
この例で、続けて「APK2」をアップロードし、このAPKでFire TV(第3世代)をターゲットにするとします。このデバイスはAPK1でサポートをオフにしたため、2番目のAPKで選択できます。
バイナリファイルが複数ある場合、AmazonアプリストアでAPIレベルやversionCode
に基づいてバイナリが自動的に割り当てられることはありません(この点がGoogle Playと異なります)。複数のバイナリファイルをアップロードする際は、サポート対象のデバイスを手動で選択する必要があります。
入力し終えたら、[保存] をクリックします。
条件付きフィールド
アプリの申請プロセス中、一部のフィールドは特定の条件下でのみ表示されます。ここでは、[サポート対象デバイス] セクションに含まれるフィールドと、それらが表示される条件について説明します。
[アプリはタッチ機能対応ですか?]
このフィールドは、Amazon Automotiveデバイスをサポート対象とする場合に表示されます。アプリがタッチ対応かどうかを指定します。
[アプリのコンテンツは、オフラインで利用可能ですか?]
このフィールドは、Amazon Automotiveデバイスをサポート対象とする場合に表示されます。アプリがオフラインで動作するのか、それともユーザーが動画やゲームなどのコンテンツをダウンロードしてオフラインで使用できるようにするのかを指定します。
よくあるエラーのトラブルシューティング
このセクションでは、バイナリファイル申請に関連するトラブルシューティングについて説明します。
警告: サポート対象デバイスの減少
バイナリファイルのデバイスサポートを変更する際、次の警告が表示されることがあります。
旧バージョンと比べてサポート対象のデバイスが減少したため、一部の既存ユーザーがアップグレードできない可能性があります。マニフェストの競合を解決するため、マニフェストを編集して現在のデバイスサポート状況を維持することをお勧めします。
このメッセージは、新たにアップロードしたバイナリファイルによって、マニフェストまたはbuild.gradleファイルに新たな属性が加わり、互換性のあるデバイス数が減少していることを意味します。最もよくある原因としては、APIレベルの値を大きくしたことで、このアップデートに対応できるデバイス数が減少したことが考えられます。そのため、Amazonアプリストアから、一部のデバイスで今回のアップデートをインストールできない可能性があることが警告されています。
たとえば、APIレベル19を最小要件とするマニフェスト属性のAPKを公開した時点で、APIレベル19をサポートする(ただし、それ以上のレベルはサポートしない)デバイスを持つユーザーがアプリをインストールしたとします。その後、アプリに新機能または権限が加えられ、APIレベル22が最小要件となりました。このアップデートでは、(APIレベル19の)ユーザーがインストールした前のアプリバージョンとの互換性がなくなります。結果として、ユーザーは新バージョンがあることも把握できません。
利用できないターゲットデバイス
新しいバイナリファイルをアップロードする際、特定のデバイスがサポートされないというメッセージが表示されることがあります。これには、いくつかの理由が考えられます。以下は、表示される可能性のあるメッセージの例です。
App Bundleマニフェストが必要としている機能が、このデバイスには搭載されていません。
android:minSdkVersion = '22'; デバイスは'15'をサポートしています
APKマニフェストが必要としている機能が、このデバイスには搭載されていません。
android:minSdkVersion = '22'; デバイスは'15'をサポートしています
選択された国・地域ではサポート対象外のデバイスです。
サポート対象にするには、国・地域の設定を更新してください。
デバイスがサポートされていない理由を確認するには、[サポート対象デバイス] オーバーレイのデバイス名の横にあるヘルプアイコンにマウスを合わせます。詳細については、サポート対象デバイスを参照してください。互換性の問題は、APIレベル、OpenGL圧縮形式、CPU、画面サイズと密度、デバイスの機能、提供していない地域など、さまざまな要因によって生じる可能性があります。
現在のバージョンの別のアプリファイルによるターゲット指定
複数のバイナリをアップロードする場合、デバイスが既に別のバイナリファイルでサポートされていることがあります。その場合、サポート対象外となっているデバイスにマウスを合わせると、次のメッセージが表示されます。
現在のバージョンで別のアプリファイルのサポート対象に指定されています。
複数のバイナリで同じデバイスをサポートすることはできません。そのデバイスのサポートをこのバイナリで選択できるようにするには、別のバイナリファイルのデバイスサポートを編集する必要があります。詳細な手順については、複数のバイナリのデバイスサポートを参照してください。概要については、同じ公開アプリに対する複数のAPKを参照してください。
配信地域
[配信地域] セクションでは、アプリを公開する国と地域を指定します。デフォルトでは、アプリはすべての国で公開される設定になっています。ローカライズされた説明やマルチメディアは、[Amazonアプリストアの詳細] 画面で追加できます。
Amazonデバイスの中には、一部の国で販売されていないものもあります。選択した国または地域で販売されていないFire TVやFireタブレットは、開発者コンソールでサポート対象外として表示されます。世界各国での配信の詳細については、アプリを海外へ配信する方法を参照してください。
対象ユーザー
アプリの対象ユーザーに関する詳細を指定する必要があります。選択した対象ユーザーとアプリの配信を予定している国・地域によっては、Amazonの子ども向けアプリに関するポリシー(COPPA)への準拠を求められる場合があります。
通常、Amazonでは、この情報を使用して、アプリの年齢別レーティングや配信地域を決定することはありません。ただし、回答によっては、審査プロセス中に追加情報の提出を求められる場合があります。
対象ユーザー | ポリシーへの準拠 |
---|---|
子ども向けアプリ(対象は0~12歳、一部のマーケットプレイスでは13~15歳も含まれる)。 | アプリの主な対象ユーザーが子どもである場合は、子ども向けアプリに関するポリシー(COPPA)に準拠する必要があります。 |
子どもを含む複数の年齢層のユーザーを対象としたアプリ。 | アプリの対象ユーザーに子どもが含まれる場合は、子どもがアプリを使用しないことを確認しない限り、Amazonの子ども向けアプリに関するポリシー(COPPA)に準拠する必要があります。 |
子ども向けではないアプリ(対象は16歳以上のみ)。 | 該当するアプリは、Amazonの広範なコンテンツポリシーガイドラインに従う必要があります。 |
ベストプラクティスとして、対象ユーザーの年齢層を選択するときは、アプリがその年齢層に適していることを必ず確認してください。たとえば、アプリを多くのユーザーに提供したいという理由だけでなく、実際にすべての年齢層を対象にアプリが設計されている場合は、対象ユーザーとして成人と子どもの両方を選択します。
コンテンツレーティング
[コンテンツレーティング] セクションでは、アプリのコンテンツレーティングを定義するためのアンケートに回答します。Amazonアプリストアに公開されるすべてのアプリは、Amazonアプリストアのコンテンツポリシーに記載されているコンテンツガイドラインに準拠する必要があります。同ガイドラインが禁ずるコンテンツをアプリが包含または助長しているとAmazonが判断した場合、Amazonはアプリの申請を却下、または承認済みアプリの公開を停止し、開発者アカウントに登録されたEメールアドレス宛にその旨を通知します。
レーティングカテゴリー
開発者は、以下のカテゴリーでアプリのコンテンツを評価するよう求められます。
項目:
- 暴力描写
- 漫画的な暴力描写
- 薬物
- ヌード
- 性的描写
- 不寛容
- 特定の人やものに対する冒涜
- アカデミック
その他の情報:
- アカウント作成またはその他個人情報の収集
- 広告
- ギャンブル
- 位置検出または位置情報サービス
- ユーザー生成コンテンツまたはユーザー間通信
上記のカテゴリーの詳細については、Amazonアプリストアのコンテンツポリシーを参照してください。
Amazonによるコンテンツレーティングの処理
ここでの選択に基づいてアプリの年齢別レーティングが割り当てられ、Amazonアプリストアのアプリの詳細ページにそのレーティングが表示されます。Amazonは、アプリの成熟度の評価を独自の裁量で行う権利を保有します。
申請されたアプリが、Amazonのガイドラインで禁止されているコンテンツを包含または助長しているとAmazonが判断した場合、そのアプリの申請は却下されます。
公開済みアプリのコンテンツレーティングは、新しいアプリファイルの申請時にのみ変更できます。
IP使用に関するドキュメントの提出
サードパーティの知的財産(IP)を使用しているアプリをAmazonアプリストアで公開する場合、そのライセンスまたはIPの権利を示すドキュメントをAmazonに提出するよう求められることがあります。その場合は、IPの権利保有者が正式に署名した確認書か、該当するライセンス契約書の写しを提出してください。アプリと関連付けた形でこのドキュメントを提出するよう、アプリの申請プロセス中にAmazonから連絡します。
ライセンス契約のスクリーンショットは、この要件を満たす有効なドキュメントとはみなされません。PDFファイル形式でAmazonにドキュメントを提出することもできます。
IPの確認で連絡を受けたときは、アプリ名、パッケージ名、開発者アカウントを記載したEメールに当該ドキュメントを添付して(画像の埋め込みではなく)amazon-developer-program@amazon.comまで送信してください。Amazonではこの情報を基に、提出されたドキュメントを適切なアプリ申請に結び付け、その後担当チームが確認を行います。
ユーザーデータのプライバシー
[User data privacy] セクションでは、[アプリでユーザーデータの収集やサードパーティへの転送を行いますか?] に対して [はい] を選択した場合、プライバシーポリシーのURLを指定し、ユーザーデータのプライバシーに関するアンケートに入力する必要があります。
既存のアプリの更新時には、既にプライバシーに関するアンケートが入力済みであれば、以前に申請した回答が事前に入力されます。初めてアンケートに入力する場合は、開発者コンソールですべての必須フィールドに入力します。
提供された情報は、Fireタブレット、Fire TVデバイス、Androidモバイルデバイス、Amazon.comで、Amazonアプリストアのアプリ詳細ページにプライバシーラベルを表示するために使用されます。ユーザーデータ収集とプライバシーラベルの詳細(プライバシーラベルがユーザーに表示される時期など)については、Amazonアプリストアのプライバシーラベルを参照してください。
プライバシーポリシーの要件
ユーザーから個人情報を収集するアプリの場合、アプリの商品詳細ページでユーザーにプライバシーポリシーを提示する必要があります。詳細については、プライバシーとセキュリティに関するポリシーを参照してください。
次のステップ
次の 手順3: Amazonアプリストアの詳細を追加するに進みます。
Last updated: 2024年11月5日