Fire OSのユーザー補助機能
このページでは、Amazonが提供するFire OSアプリ向けのユーザー補助機能について概要を説明します。
- アクセシビリティについて
- Amazon Fire TVで利用可能なFire OSのユーザー補助機能
- Amazon Fire TVでVoiceViewをアクティブ化する方法
- Fire OSのVoiceViewとAndroidのTalkBackとの違い
- 関連リソース
アクセシビリティについて
アクセシビリティとは、特定の障がいを持つユーザーが製品やサービスを利用できる度合いを指します。製品やサービスのアクセシビリティが高ければ、障がいを持つユーザーがその製品やサービスを簡単かつ効率的に利用できます。
アクセシビリティの高いシステムには、主に次の3つの要素があります。
- アクセシビリティ対応アプリ
- アクセシビリティフレームワーク
- ユーザー補助機能
ユーザー補助機能とは、障がいを持つ方の作業や製品利用を支援する技術です。ユーザー補助機能の例には、目の不自由なユーザー向けの画面読み上げソフトウェアや、視力が低いユーザー向けの画面拡大ソフトウェア、歩行が困難なユーザー向けの車椅子などがあります。
Amazon Fire TVで利用可能なFire OSのユーザー補助機能
現在、Amazon Fire TVのFire OSでは次のユーザー補助機能が提供されています。
- VoiceView: 目の不自由なユーザーが、音声による出力、タッチ入力またはキーボード入力を使用して、画面のオブジェクトを操作できるようにします。
Amazon Fire TVでVoiceViewをアクティブ化する方法
Amazon Fire TVでVoiceViewをアクティブ化する方法は次のとおりです。
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Fire TVリモコンの 戻るボタンと メニューボタンを2秒間長押しして、VoiceViewを有効にします。
VoiceViewでは、Standard Navigation ModeとEnhanced Navigation Modeの 2つのナビゲーションモードを利用できます。メニューボタンを長押しすると、Standard Navigation Modeに切り替えることができます。Standard Navigation Modeにすると、VoiceViewのカーソルは、ボタンなどの実行可能なアイテムの間だけを移動します。
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Enhanced Navigation Modeでは、リモコンのナビゲーションボタンの左や右を押すことで、VoiceViewのカーソル(フォーカスを表す緑色の枠)をアイテムに移動させます。
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選択ボタンを押すと、アイテムが起動されます。
注: 左や右を押すと、カーソルは見た目の順序ではなく、論理的に決定されている順序で移動します。つまり、リストの表示が縦方向か横方向かには関係なく、カーソルは次のアイテムや前のアイテムに移動します。また、Enhanced Navigation Modeでは、説明文など、Standard Navigation Modeでは操作できないアイテムにも移動できます。
Fire OSのVoiceViewとAndroidのTalkBackの違い
Fire OSのVoiceViewとAndroidのTalkBackは、どちらもAndroidのアクセシビリティフレームワークと連携するアクセシビリティサービスです。ただし、VoiceViewはTalkBackの単なる修正版ではなく、まったく異なるスクリーンリーダーです。VoiceViewとTalkBackには、次のような違いがあります。
- 新しいウィンドウでのフォーカス動作: 新しいウィンドウが開いたとき、VoiceViewでは画面のどこかに必ずアクセシビリティフォーカスが当たった状態になります。TalkBackでは、新しいウィンドウのどこにもフォーカスが当たりません。ユーザーが画面にタッチするまで待機し、タッチされた場所がフォーカスされます。
- 複数のウィンドウにわたるリニアナビゲーション: VoiceViewではウィンドウ境界を越えたリニアナビゲーションが可能ですが、TalkBackではできません。タブレットの下部のナビゲーションバーは、実際は3つのボタンが搭載されたウィンドウになっています。
- VoiceViewでは、左にスワイプすると、カーソルがメインコンテンツウィンドウ内の最後のアイテムに移動します。
- TalkBackでは、下部のナビゲーションバーの 戻るボタンから左にスワイプしても、ナビゲーションバーから直線的に移動することはできず、「終端」を表すイヤコンが再生されます。
- オブジェクト間の細かな移動: VoiceViewではオブジェクト間を細かく移動できますが、TalkBackではできません。 「Cat」、「Dog」、「Monkey」というタイトルの3つのオブジェクトが画面にあるとします。
- 単語ごとに移動する場合、VoiceViewでは「Cat」から「Dog」、「Monkey」へとシームレスに移動します。
- それに対して、TalkBackでは「Dog」で停止し、次の単語には移動しません。
- 同様に、文字単位で移動する場合、「Dog」の「g」に移動した後、下にスワイプして次の文字に移動しようとすると、VoiceViewでは「Cat」の「C」に移動します。TalkBackでは、テキストの終端を表す音声が再生されます。
- テキストの移動: テキストを移動する際、VoiceViewはカーソルの後にある文字や単語を読み上げますが、TalkBackはカーソルが通過した文字や単語を読み上げます。 VoiceViewの動作は、目の不自由なユーザーの多くが使い慣れているWindowsプラットフォームのスクリーンリーダーの動作と同じです。
- 画面のオブジェクトの並べ替え: TalkBackでは通常、画面のオブジェクトを、オブジェクトの左上隅の座標に基づいて、左から右に、上から下に並べ変えます。VoiceViewでは通常、画面上のオブジェクトの中心の座標に基づいて、左から右に、上から下に並べ変えます。